1.加入金について ①

質問事項

加入金の性格と経理処理について。

回答内容

「加入の自由」は協同組合の原則であって、組合員たる資格を有する者が組合に加入するときに、正当な理由がないのに加入を拒み、また現在組合員が加入の際に附されたよりも困難な条件を附してはならないとされている(組合法第14条)。この困難な条件には、加入の事務を処理するための加入手数料をとること、あるいは改算式持分算定法をとる組合で、正味財産が増加した場合に、その持分に対応する金額を持分調整のために加入金として原始加入者より徴することは該当しない。この加入金をとらないときは、かえって現組合員の持分を侵害し、新加入者に不当に利益を与えることになる。しかし、不当な権利金、寄付金のようなものは許されないと解されている。ところが、実際には、組合が設立以来現在までの費用負担や組合員の組合発展に協力した努力に対し、新組合員が何も負担しないで、直ちに従来からの組合員と同様な経済的利益を受けるのは、かえって不公平であるとし、いわば「のれん代」ともいうべき権利金的な加入金をとる場合がある。このような金額は、協同組合が同志的な結合であるとすれば、ある程度認めてもよいという意見がある。
なお、加入金は増口金とともに資本準備金として組合が経理するに対応して、支出した組合出資金は損金処理はできない。


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