コンピュータの処理能力の向上により、顧客・取引先データ、組合員名簿等の大量の個人情報をデータベース化し、各種の条件で検索、集計、抽出することが可能となりました。さらには、コンピュータシステムをインターネットとつなげることで、より詳細な個人情報をさまざまな目的のために利用することが可能となっています。
 しかし、その一方では、情報の漏えいによる各種問題が表面化し、個人情報の取扱いに対して、慎重さが求められてきています。個人情報は、氏名、生年月日、住所、電話番号等個人を特定する項目を扱うという性質上、誤った取扱いをされると、個人に取り返しのつかない被害を及ぼすおそれがあります。
 企業からの顧客情報等の大規模な流出や個人情報の売買等の事件が発生し、損害賠償の請求、特定個人への集中的攻撃等が発生し社会問題化してきています。それに伴い、個人のプライバシーをどのように保護していくか、安全管理等企業の個人情報保護の取組みが求められています。
 このような状況のもと、「誰もが安心して高度情報通信社会の便益を享受するための制度的基盤として、官民を通じた個人情報保護の基本理念等を定めた基本法に相当する部分と民間事業者の遵守すべき義務等を定めた一般法に相当する部分から構成される」、個人情報の保護に関する法律(以下「個人情報保護法」といいます。)が、平成15年5月30日に公布、一部施行され、平成17年4月1日より2年間の猶予をもって完全施行されました。
 そこで全国中央会では、組合等の中小企業連携組織がそれぞれに保有する組合員名簿や取引先データ等の個人情報の取扱いについて、同法の完全施行により、どのような点に留意し、組織として取り組んでいったらよいか、その方向性をとりまとめることと致しました。
 組合等の中小企業連携組織は、業種・業態、組織規模、内部の業務処理等千差万別で異なっており、本書に掲載した様式等がすべての組合等中小企業連携組織にそのまま当てはまるものではありませんが、個人情報保護法にそってどのように実行していけばよいか検討するに当たって参考となれば幸甚です。

個人情報保護法に対応する 組合のリスクマネジメント (Word版)